こんにちは♪ 2022年9月4日〜11月3日まで練馬区立美術館で開催している『日本の中のマネ・出会い、120年のイメージ』を観てきました。
『日本の中のマネ・出会い、120年のイメージ』
『オランピア』や『草上の昼食』で知られるエドゥアール・マネ(Édouard Manet 1832-1883)が日本での受容について考察する展覧会です。
「考察する」がポイントになっています。
展示されている作品の横にタイトルの表示があるのですが、学芸員さんの考察が添えられていて、興味深く読みました。
第1章 クールべと印象派のはざまで
写実主義の画家、ギュスターヴ・クールベ(クルベ) (Gustave Courbet 1819-1877)、印象派のクロード・モネ(Claude Monet, 1840 – 1926)、ピエール=オーギュスト・ルノワール(Pierre-Auguste Renoir 1841 – 1919)の作品を展示しています。
マネは写実主義、印象派のどちらにも所属していないのですが、写実主義と印象派の双方を展示することで、マネの存在を考える意図です。
第2章 日本所在のマネ作品
マネは51歳で逝去ししたため、作品数は同時代の作家と比較して多くはありません。その中で、日本に持ち込まれたマネの作品53点を集めています。
名品として知られる『散歩・ガンビー夫人』を間近で見ることができました。
53点のうち、あまり知られていないエッチングの作品が38点ありました。
第3章 日本におけるマネ受容
マネの作品の中でも最も有名なのが『草上の昼食(1862-1863)』と『オランピア』ではないでしょうか。
この『草上の昼食』のオマージュとして1904年に描かれたのが、石井柏亭(いしい はくてい 1882 – 1958)の『草上の小憩』です。
マネを受容して描かれた絵画16点と森鴎外が寄稿した雑誌、資料が展示されています。
日本人は印象派やマネの作風が比較的好きな人が多いのではないかと思います。
第4章 現代のマネ解釈
第4章では現代美術との出会いがありました。
美術家の森村泰昌(1951-)と福田美蘭(1963-)の2氏による、現代のマネの解釈を表現した作品が並びます。
マネ本人の作品は比較的小ぶりの作品だったのに対して、こちらは迫力のある表現の作品で、想像を超えていました。
このようなアートとの出会い方もあるのか!と新しい発見でした。
小規模な展覧会ですが、前述したとおり、学芸員さんの考察の観点がおもしろく、時間をかけてゆっくり楽しむことができました、
練馬区立美術館について
練馬区立美術館は東京都練馬区の「美術の森緑地」にある公立美術館です。
1985年10月1日に開館し、 練馬区にゆかりのある作家の作品をはじめ、近・現代の日本の洋画、前衛美術等の作品約6700点を収蔵しています。
「美術の森緑地」には動物のオブジェがあり、ほっこり和みます。
- 所在地:東京都練馬区貫井1-36-16
- 交通:西武池袋線 中村橋駅下車 徒歩3分
- そのほか、JR荻窪駅からバスあり
- ロッカー:1Fにあり:コイン戻り式 ¥100(コインお持ちください)
- 写真撮影:特別展は不可
- 一般駐車場なし
- 休館日はウェブサイトのカレンダーでご確認下さい。
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